1968

A CERTAIN KIND/SOFT MACHINE
/FROM THE SOFT MACHINE(HUGH HOPPER)


 昔、渋谷陽一の番組で、「廃盤特集」ではじめて聞いた。(次にかかったのがタルカス)さびしげなオルガンの音、そして、それに輪をかけたはかなげなヴォーカルの声。すぐに耳を奪われて、何年も探し回った。なぜ最初、この曲をMOON IN JUNEと思い込んでいて、中古盤屋さんでサードを見つけたとき「LP2枚組で4曲!!高すぎる、もったいない!」と買わなかった。その後CDで再発されこの曲がファーストに入っているとわかったのはこの曲をはじめて聴いて10年以上たっていた。
 このころの映像では、なぜ裸でドラムをたたくロバート ワイアット、変なめがねをかけオルガンを弾きまくるマイク ラトリッジ、そして、黒塗りのアイシャドウをつけベースや12弦ギターを弾くケヴィン エアーズ、そして、サイケそのもののぐにゃぐにゃの画像。でも、すごくかっこよかった。YOU KNOW WHAT YOU MEANが最高だった。ラトリッジのオルガンとワイアットのドラムがとにかくかっこいい。それに、ケヴィンエアーズも低音のヴォーカルがとてもよかった。すぐに、この形態は崩れてしまうが・・。
 カンタベリー音楽の重要作とされるファーストの6曲めを飾る小曲。とてもはかなく派手さはないが、ワイアットの切ない声がたまらない。その後のソフトマシーンの数多くの名曲や、ワイアットのすばらしいソロ作の名曲たちの中でも特にこの曲が好きです。ワイアットは、80年代に「シップビルディング」という超名曲と出会うけど。また、見逃せないのは、作曲者のヒューホッパーの曲作りです。ソフトマシーンらしい曲じゃないけど、ワイアットが十分に味わえます。
(2001年2月7日)

DEAR PRUDENCE/THE BEATLES/
FROM THE BEATLES(LENNON-MCCARTNEY)

昔、26歳のころ、はじめて入院をした。といっても、水ぼうそうで11日間。テレビもない隔離された部屋で、ずっとFMラジオを聴いていた。夜、ふと、この曲が流れてきた。ホワイトアルバムのあまり有名じゃないこの曲なのだが、なぜか聞いていると涙がすぅーっとでてきて、止まらなくなった。理由はよくわからない。でも、すごく感動していたのである。そんなにキャッチーなメロディーでもなく、派手な曲でもないし、ドラマティックな構成でもない。いたってシンプルな曲なのに。ジョンレノン恐るべし。
 インドに行ったビートルズ。がっかりして帰ってきたジョンがいっしょに行っていたミアファローの妹に送った歌。何で、この人に送ったのかはよく知らない。シンプルなギターと天才ポールの素晴らしいベース、ギターも個性的である。こんな地味な曲がちゃんといい曲であるところがビートルズのすごいところか。
(2000年12月11日)

 


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